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投票形式の切り替えについて(2024年1月)

こんにちは。

「みんなのつぶやき文学賞」発起人代表の若林踏です。

このたび、「第四回みんなのつぶやき文学賞」の開催に当たって、より多くの方に参加してもらえるよう、これまでのTwitter(現X)でのハッシュタグによる投票から投票フォームによる受付に切り替えることを決めました。

 

Twitter(現X)の運用不安定に対応するための措置、という事ももちろんありますが、

それ以上に「どんなジャンルでも“その年に読んだ新刊小説で一番面白い”と感じた作品に一票を投じる事が出来る文学賞を続けていきたい」という思い、「プラットフォームに左右されることなく、門戸を広げてより多くの人に参加してもらいたい」という思いがありました。

 

私が「みんなのつぶやき文学賞」で最も大切にしたいものは、「ジャンルを問わずに誰もが気軽に参加できる賞」である事です。

純文学でも、ミステリーでも、SFでも、ホラーでも、ファンタジーでも、幻想文学でも、時代小説でも、どんなジャンルが好きであろうと、「これが自分の一番です」と誰もが胸を張って小説を薦める事が出来る賞。そうしたジャンル横断の投票企画を毎年発表する事が、文芸の豊かさ、懐の深さを示し続けることに繋がるのではないか。

文学賞を運営するというより、オールジャンルの新刊ブックガイドをみんなで編んでいく感覚で作り上げていきたい。

それは前身である「Twitter文学賞」の流れを受け継ぎ、「みんなのつぶやき文学賞」を立ち上げた時から変わっていません。

 

「Twitterのアカウントを持っていれば誰でも参加できる」という手軽さを失うことについて異論は多いかもしれません。

しかし、先ほど書いたような「ジャンルを問わずに誰もが気軽に参加できる」という精神を残すためならば、SNSでの投票に限る必要はない。むしろ、あらゆる場で投票を受け付ける事が出来るようにすれば、もっと多くの人と「オールジャンルの新刊ブックガイドをみんなで編んでいく」楽しさを分かち合うことが出来るのではないか、と思っています。

 

正直に言いますと、昨年よりTwitter(現X)が不安定な状態になってから「今後の賞の運営をどうしようか」と悩み続けておりました。

ただ、賞を支援してくださる方からは「どんな形になっても応援します」というお言葉をいただき、「悩む前にまずは前進しよう」と気持ちを新たにしました。

そして何より、「ジャンルを問わずに誰もが気軽に参加できる」場を守り続けていきたいという思いに変わりはありません。ふだんミステリーというジャンルに特化した書評家である自分がそれを宣言し続ける事に、大きな意義があると感じています。

 

「みんなのつぶやき文学賞」は先ほど述べたような精神を自分が失わない限り、続けていきたいと思っています。もちろん、投票形式を含め運営については常に改善を重ね、より良い投票企画に育てていく所存です。

 

引き続きご支援の程、どうぞよろしくお願いいたします。

発起人・若林 踏  2024年1月

 

みんなのつぶやき文学賞 発起人挨拶

2010年、書評家の豊崎由美氏を発起人として創設された「Twitter文学賞」は、「ツイッターアカウントを持っていれば、誰でも投票に参加できる文学賞」として、多くの読書家に愛された賞です。

同賞は得票数によって「その年、一番面白かった小説」を決めるものですが、同時に投票者それぞれが思う「今年の一番」を発信する、小説好きが集う祭典でもありました。

2020年開催の第10回における有効投票数は、国内・海外を合わせて1,057票。

これほど大勢の人々が有志で作り上げた文学賞に参加し、「年に一度の小説好きのお祭り」を盛り上げたことに、改めて驚きを覚えます。

当初、豊崎氏が宣言していた通り、2020年に開催された第10回を以て「Twitter文学賞」は一旦、幕を閉じました。

しかし、せっかく全国の小説好きが築き上げてきた祭典をこのまま終わらせてしまうのは、もったいない事だと思いませんか?

そこで「誰でも投票に参加できる文学賞」の精神を受け継ぎ、

新たに「みんなのつぶやき文学賞」をスタートさせることにしました。

参加方法は簡単。

「Twitter文学賞」と同じく、投票期間内にTwitterのTL上にハッシュタグを付けて「その年に刊行された中で、最も面白かった小説のタイトル」をつぶやくだけです。

今回、新たな賞の名称を決めるにあたって、発起人たちが大切にしたいと思ったことが1つあります。

それは「みんなの」という言葉です。

この度、創設した賞は登壇する書評家・評論家たちのものではありません。サイト制作などに協力いただいている「ALL REVIEWS」のものでもありません。

「年に一度でも良いから、小説好きが楽しく集って遊べる場を作りたい」

そう心から願う、すべての人たちの賞でありたい。そんな思いから「みんなのつぶやき文学賞」という名称が生まれました。

純文学、ミステリ、SF、ホラー等々、ジャンルはもちろん問いません。

貴方のベストワンを投票し、小説好きの新たな遊び場を一緒に作っていきませんか?

発起人・若林 踏  2020年11月